台湾の選挙

親がとある衆議院議員を支持していたので子供のころは選挙があるたびに運動員をしていましたが、その一方で自営業でもあるので右から左までまんべんなく(頼まれて)正党機関紙をとっていた時期があります(実は、祖父や親類も地方議会の議員だったりと政治家一家でした)。

節操がないですが、自営業の方の立場は台湾でも似たようなスタンスで、明確に政治的立場を述べないそうです。

 

選挙はかなりどぶ板選挙が行われているようで、この点は日本と似ています。私自身、経験として選挙運動ボラをしたことがありますが、都道府県議会議員選挙レベルでも運動の屋台骨を支えているのはちょうど市議会議員と国会議員でした。

こんなイメージです。

 

ア、国会議員→イの応援演説や秘書を運動員派遣

 

イ、都道府県議会議員(今回の選挙対象)→自分の選挙運動

 

ウ、市町村議会議員→自らの支持者に、イの支持呼びかけ。選対事務所長など

 

実は、台湾の選挙でもこれと同じような構造はあります。

 

台湾には市の中に里や隣といった行政区分があり、例えば、里長も選挙でえらばれるのですが、立法委員はもちろん里長の支持を集めることができるかは選挙の勝敗に大きな影響を与えるようです。

台湾の街中をウロウロしていると里辦公處(里のオフィス)に「里長 林○○」と書いたベストを着た人が座っていたり、町の人と何やら話していたりするのですが、その方が里長さんです(台湾ではよくベストを羽織った方を見ます)。

 

里長は里辦公處(里のオフィス)におり、日常生活の相談にも乗ってくれ20代後半?から高齢の方までかなり広い世代の方が担っています。ちょうど里長に立候補した方の運動もみていましたが、候補者本人がビラなどを手配りするまさに手作り選挙でなかなか好感が持てました。

 

里長は(落選しなければ)長く務める方もいるようですが、市議会議員へのステップという方も多いそうです。有権者と最も密接な里長を押さえると、選挙で勝利しやすくなるというのは、日本の選挙で市町村議会を押さえると選挙で勝利しやすくなるのと似ていますね。